霊・UFO・前世などの体験

不思議な人生の記録

動く動く動く

フロリダ州フォートローダーデール」にある「語学学校」は、当時、日本人が10人もいなくて、「スイス・イタリア・スペイン・ブラジル・アルゼンチン・ベネズエラ」の人達が圧倒的に多かった。

 

特に「南米からの留学生」は「富裕層」が多く、中には「母国での内戦」から逃れる為、両親や家政婦とともに渡米している人もいた。

 

年齢も10代から60代までと幅広く、学生だけではなく、医師・建築士・弁護士など様々な職業を持った人達が、「長期休暇」を兼ねて留学に来ていた。

 

その為、朝昼の授業が終わると、いろいろな国の人と交流する「ランチ会」やホームステイ先での「ホームパーティー」も頻繁にあって、それぞれが「母国料理」を持ちより、互いの国の「文化や習慣」などにも触れながら絆を深めていった。

 

その日は、スイス出身の男性が滞在している「ホームステイ先」で、夕方から30人ほどが集まり「パーティー」の予定だった。

 

フォートローダーデールでは、「富裕層」が提供する「ホームステイ先」も多く、その「パーティー会場となった家」も大きかった。

 

どの部屋も広々としていて、寝室やバスルームだけでも3か所ずつあり、キッチン・書斎・ビリヤードなどもできる部屋、手入れがされた庭にはプールやバスケットゴールなどもあった。

 

一度「パーティー会場」を出たら、迷って戻れなくなりそうなくらい立派な家だった。

 

「パーティー」は盛り上がり、「食べまくり・飲みまくりの楽しい時間」は「あっという間」で、気づけば夜中になっていた。

 

結局、ほとんどの人が、その家に泊まることとなった。

 

私は、友達3人と「書斎」にあった「ソファーベッド」を借りて寝ることになった。

 

「書斎」に入ると「重厚な家具」が置いてあり、落ち着いた雰囲気。

 

机や棚の上、出窓には「アンティークな物」が置かれ、「書斎」を入った左側の壁一面には、「白人の男の子や女の子の絵」がたくさん飾られていた。

 

その家で「ホームステイ」をしている男性に聞くと、「ご主人がアンティーク物が好きで集めている。すべての絵も200年くらい前に描かれたものらしい」という事だった。

 

すでに夜中の1時くらいにはなっていて、友達はいつの間にか寝てしまっていた。

 

私も「ランプの明かり」を少しだけつけたまま、ベッドに入った。

 

しばらくして「ランプ」の前を「誰かが通ったような気配」を感じ、目を開けた。

 

誰もいない。

 

でも気配がするし、視線も感じる。

 

ベッドから出て、「気配と視線を感じる方」へと行ってみた。

 

すると「ランプシェード」の奥で何かが動いた。

 

よく見ると、「男の子が描かれた絵」の「男の子の目」だけが動いているのだ。

 

さらに目を凝らして、壁一面にある「絵」をすべて観察した。

 

「目が動いている絵」は、全部で7枚あった。

 

その7枚は、どれも描き方が同じように見え、すべて「5歳くらいに見える白人の男の子の絵」だった。

 

その描かれている「男の子」は、それぞれ顔も服装もポーズも違っていた。

 

私が移動をするたびに「目」だけが動き、追っかけてくるように感じた。

 

7枚の「目」が「バラバラに動く」というのは気持ちが悪く、私は「目」をそらした。

 

「何も見なかったこと」にして、ベッドに戻り「寝る努力」をすることにした。

 

しかし「気配と視線」を感じる中での「睡眠」は、なかなかできない。

 

友達も「眠らされている」のか、全然、起きてくれなかった。

 

私は「男の子たち」に「なぜ、その絵にとどまっているの?」と聞いてみたが、何も聞こえなかった。

 

「あっという間」に感じた「パーティー」とは違って、ベッドの中での時間は長く、「眠気もアルコールもすっかり吹き飛んだ状態」の私は、ただただ「朝が早く来るように」と願うしかなかった。

 

ようやく朝になって友達が起きてくる頃には、「絵」は元通りになっていて、「気配も視線」も感じることはなかった。

 

友達に「夜中の出来事」を伝えると、「怖い物を見なくて良かった」「熟睡できて良かった」と回答。

 

「ホームステイ」をしていた男性に「絵について」聞いてみたが、詳細はわからなかった。

 

「動く絵を見た体験」は、今のところ、この時だけだ。

 

今でも「人が描かれているアンティークな絵」を見ると、少し身構えてしまう私だ。

 

 

 

 

 

 私は、コーヒーが好きだ。

 

25歳の時のフロリダでは、スターバックスの利用が多かったが、何年か経って「ピーツコーヒー」を飲む機会が増えた。

 

コクと深みのあるコーヒーが好きな私には、「ピーツコーヒー」の方が「美味しい」と思う。

 

また私にとっては、「アメリカを感じれる嗜好品」でもある。