気づくと私は、どこかの建物の部屋の窓から外の景色を見下ろしていた。
あれっ!? ここは、どこなのか。
私は思い出そうと記憶をたどる。
確かに夜、ベッドに入って寝たはずだった。
しかし夢を見ているにしては立っている感覚や目の前に広がっている景色が、あまりにも現実的で、それに加えて私の体は軽く、吸っている空気は甘く、淡いピンク色をしていた。
建物の中は、こげ茶色の木造でできており、窓の外の景色を見下ろしている感じからして3階の高さにある部屋の中に自分は立っているようだった。
外の景色は、遠くに先がとがったような涙型の木が等間隔にあり、その手前には舗装されているような道路が左右に伸びていて、更に手前は芝生のような広場があり、全体に淡いピンク色の霞がかかっているようだった。
どの色合いも光を放ち、とても綺麗で、それを眺めているうちに、ここが地球ではないことを悟った。
このように光を放つ色合いは、地球では見たことがないからだ。
そして私の周りにも外の景色の中にも誰の姿も見えないが、誰かがいる気配がした。
戸惑っている私の頭の中に誰かが話しかけてきた。
相変わらず姿は見えないが、私を歓迎してくれている様子が伝わってきて、外を案内してくれるようだ。
外に出て少し歩くと直径が2メートルほどの小さな池があった。
水面が濃淡の青色や緑色に輝き、息をのむほどの美しさだ。
パジャマのまま池に入ると遠くまで見渡せる透明度の高い澄んだ水で、だが足元は底が見えないほど深かった。
不思議なことに水の中にいる感覚はあるのにパジャマは濡れておらず、呼吸もできた。
水中は温かく無重力の状態で、とても癒され懐かしい感覚だった。
ここでも生物は見えないのに気配だけがあった。
「現在は地球で生活をしているからね、この惑星の生物は見えないんだよ。
ここは3次元の地球よりも次元が高い惑星だからね」
私の頭に直接話しかけてくる誰かが、そう教えてくれた。
確かに「霊」や「龍」などの「目では見えない世界」に存在するものを見る時は、眼球を使わなくても見ることができるが、UFOなどの宇宙関連のものは現実の世界に存在するものであるから目で見る必要がある。
今までにも宇宙関連の体験をしてきたが、その時は私の持つ波長などに相手が次元を下げて合わせてくれていた為に私の目で見ることが可能となっていたようだ。
この数十年の間に国内・海外でのUFO目撃も増加傾向にあるが、これも相手が波長などを合わせて、わざわざ目撃をさせているようだ。
地球が次元を上げる時期に入っていることにも関係があるらしい。
今後、更にUFOの目撃や宇宙に関する情報が増え、宇宙と地球との関係性が明らかになったり「地球人」としての思考や視野へと変わっていくだろう。
気づくと私は自分のベッドの上にいて、朝になっていた。
私の体は鉛のように重たく、しばらく動くことができなかった。
この惑星での体験は2012年から始まり、その後、数回あったが、いつも現実味がある。
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