初詣に行くと見えるもの
お正月、実家で生活をしている時は近所の神社に初詣に行く。
小さな神社だが太い幹のクスノキが生い茂り、モズやヒヨドリの鳴き声が響き渡る。
子供の頃から馴染みのある神社で、この地域をお守り下さる氏神様だ。
毎回ではないが、初詣に行くと見えるものがある。
それは紙吹雪だ。
数年前に初めて見た時は驚いた。
空気が冷たい朝の日差しの中、神社の鳥居近くまで来ると何かが空中から落ちてきているのに気づいた。
七夕で使う短冊のようなサイズの物が光に反射しながらヒラヒラと、たくさん舞っている。
それは金色や銀色をした薄い物で紙吹雪のように見え、神社全体を華やかに彩っていた。
「何これ?」
頭上高く空中から現れるそれらは手で掴もうとしても取ることができず、地面に落ちる前に消えてなくなる。
周りの参拝者は、誰一人、気づいておらず、静かに祈りを捧げていた。
今までに数回、初詣の時にだけ見える紙吹雪のような物。
お正月で神様も宴会をしてるのか!?
詳細は不明だが、この紙吹雪のような物が見える時は、いつも以上にその年が良くなるような気がする。
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