【情報】家の警報器を鳴らす祖母の霊
私が23歳の時、祖母が病気で亡くなった。
祖母も生まれつき「霊が見える人」だった。
結婚・出産後に一家を養う為、会社勤めをしていたが、40歳台に親戚を助けようと高野山で尼僧になる修業をしたそうだ。
私が物心ついた時には、すでに親戚のお寺の手伝いをしていた。
そんな祖母のお葬式では、生前より祖母が希望していたように「袈裟(けさ)」を着せて見送った。
お葬式から数週間後。
パキッ! パシッ! ギギギギギー!
家の中で毎日、いろんな音が聞こえるようになり、夜中には誰かが歩き回っている足音までするようになった。
時には、引き出しを開けるような音も・・・何かを探しているようだった。
そんなある日の夜、3階で寝ていた私は「金縛り」にあった。
「ごぉぉぉぉぉぉ!!」という耳鳴りとともに、2階の様子が透視できた。
「袈裟」を着た祖母が、生前に使っていた部屋にいた。
しばらく2階にいたが仏壇のある1階へと瞬間移動。
すると家の警報器が鳴り響いた。
なぜ「霊となった祖母」に反応して警報器が鳴ったのか!?
警報を解除しようにも、金縛りで動けない私。
そんな中、祖母の思いが伝わってくる。
どうやら「洋服」を探しているらしい。
この祖母との出来事があるまで、私は知らなかった。
亡くなった人は「49日」までの期間中に「生前、お世話になった人や関わった人」へ「感謝とお別れのあいさつ」をする為に、それぞれの家をまわる。
その後、「あの世」へと行く前にお風呂のようなものに入り「この世」の汚れなどを落としてから、清潔な服だったり、好きな服に着替えるらしい。
その為、お葬式の時に「棺の中」へ入れてあげるのが良い物。
①新品の白い固形せっけん 1つ
②新品の白いタオル(体を洗うタオル、体をふくタオル)1枚ずつ
③生前、故人が好きだった服と下着 1着ずつ
祖母の棺には、せっけんもタオルも服も入れていなかった。
困った祖母は、「袈裟」の姿で毎晩のように来て探していたのだ。
そんな祖母の思いを私は母に伝えた。
そして仏壇の前に机を置き、洋服や下着をのせ、線香を焚いて手を合わせた。
線香の煙に乗って「洋服」が祖母へと届くように。
その夜から奇妙な音も祖母の気配もなくなった。
この出来事があってから、「お葬式」の話を聞くと伝えずにはいられない。
故人に「お疲れさま」の言葉とともに、棺には「せっけん・タオル・服」を入れてあげてと。
「霊となった祖母」の何に反応して警報器が鳴ったのかは、現在も不明だ。
しかし毎晩、洋服を探し続けたが思うように手にすることができず、やむを得ず家族を起こす為にわざと警報器を鳴らしたような気がする。